人間科学科 [体育学分野]
人間科学科体育学分野では、必修科目として、講義と実習科目として実験?実技を組み合わせた「健康運動科学」(医?歯?薬?看護学部)と選択必修科目の「医療とスポーツ」(全学部)では、医療現場に必要なコミュニケーション能力やライフスキル、介護予防運動プロフラムの立案など、総合的な角度から医療で捉えることを学びます。各授業を通じて、運動?スポーツが健康や体力の維持増進に果たす役割を深め、実践へと結びつけることを主眼としています。
講座?教室からひとこと
現在、我が国においては、スポーツや運動が盛んに行われるようになってきましたが、その背景には大きく二つのことが考えられます。一つは文化としての側面で、スポーツは社会において不可欠な文化であることの認識が広まってきたことによるものです。老若男女を問わず多くの人々が様々なスポーツ、レクリエーショナルスポーツ、また、ワールドカップ、オリンピック、パラリンピックなど、「観るスポーツ」に興じている姿を見ることができます。もう一つは、健康のための運動?身体活動の側面であり、健康を維持増進するうえで意識的な運動や身体活動が重要であるという認識が広まったことによるものです。厚生労働省が提唱している「健康日本21」でも運動の重要性が指摘されています。こうした背景のもと、体育学分野では学生の教育(初年次ゼミナール?医学部第3学年研究室配属)や研究活動に積極的に取り組み、また、社会貢献として矢巾町セカンドアカデミーなどに参画して医科学に根差した安全で効果的な健康運動、生涯スポーツの普及を目指して活動しています。
講座?教室の基本理念
当分野では、文化としてのスポーツ?運動が人間の身体や心および社会生活に及ぼす影響を明らかにすることを目指しています。現代社会が直面する超高齢社会、半健康人の増加、さらには運動不足などによるQOLの向上が大きな課題であり、その解決策として、運動?スポーツが健康づくり、体力づくり、生きがいづくりとして活用されている現状を明らかにし、その解決策を探ります。
健康運動科学の講義では、健康運動の意義、有酸素運動と無酸素運動、運動と身体組成および肥満、運動と発育発達、ドーピングとスポーツなどをテーマとします。
実習では、運動負荷(トレッドミル?自転車エルゴメーター使用)に対する生体反応の実験、健康体力の測定によるレポート作成、さらにはスポーツ実技を通じて、運動?スポーツによる健康づくりや体力づくりの実践と文化としての生涯スポーツの修得を目指します。
主な研究内容
- 大学生の体力?運動能力に関する研究
- スポーツ選手の競技力向上に関する研究
- 身体活動が心理面に及ぼす影響に関する研究
- 中高年者の健康や体力についての研究
- エゴグラム?パターンによる研究