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疾患関連遺伝子群における類似した特徴の抽出と検出に成功 -3層オミックスデータにデータ駆動型解析を適用-

東北メディカル?メガバンク(TMM)計画岩手医科大学 いわて東北メディカル?メガバンク機構(IMM)では、地域住民コホート参加者?約100名の血液細胞からゲノム?エピゲノム?トランスクリプトームの3層オミックスデータを網羅的に収集し、共同研究のリファレンスとして、あるいは分譲データとして利用促進することで、疾患関連研究に役立ててきた。
しかし、このコホート参加者の3層オミックスデータは症例対照研究で行われるように何れかの疾患患者と非患者である対照群の2群で収集しているわけではないため、3層オミックスデータのみでは、どのような異常が潜在しているかを特定することが難しかった。
本研究において中央大学の田口 善弘教授とIMMの研究チームは、田口教授が開発したデータ駆動型の解析方法により、患者群と非患者群に分類されていない対象者群の3層オミックスデータから類似した特徴を抽出することに成功した。さらに、これらのパターンに同期して変動している遺伝子群を特定したところ、さまざまな疾患関連遺伝子を抽出できることを明らかにした。この研究成果は、今後、追跡調査のデータを利用し、抽出した遺伝子群について発症者のデータとの比較を行うことによって、疾患発症を予測することにもつながるものと期待される。
本研究成果は、米国の科学雑誌「PLOS ONE」(日本時間の2023年8月10日付)に掲載された。